洗車傷の多くは、洗う前に残った砂と、洗っている途中や拭くときの摩擦が原因です。結論から言うと、先に汚れを流し、泡をたっぷり使い、布をこまめにすすぎ、乾いた布で強くこすらないことで、細かな傷はかなり減らせます。ここでは、その順番と理由を説明します。
洗う前に砂とほこりを流す
車に付いた砂は、小さな粒の集まりです。乾いた砂がボディに乗ったまま布で触れると、粒が布に挟まり、ボディの上を引きずられて線状の傷になります。だから洗い始める前に、ホースの水で上から流し、目に見える砂やほこりを落としてください。
特に砂が溜まりやすいのは、ドアの下の方、バンパーの角、ホイールハウスのまわりです。このあたりは念入りに流しましょう。水の量が少ないと、粒が残ったまま布が当たってしまいます。水はもったいながらず、しっかり使うことが大切です。
たっぷりの泡で、布を当てる
泡は、汚れと布の間に入り込み、摩擦を小さくする役割があります。泡が少ないと、布が汚れの上を直接すべり、砂や油分を引きずってしまいます。シャンプーは車用のものを選び、規定の量を水に溶かして、泡立ちをしっかり作ってから使ってください。食器用の洗剤は油分を落としすぎることがあるので、避けたほうが安心です。
泡を使うときは、次のような点を意識すると、布が傷を作りにくくなります。
- 泡をボディに広げてから、布を軽く当てる
- 布を押しつけず、泡の力で汚れを浮かせる
- 一度にたくさんの場所を洗わず、小さな面ごとに進める
- 汚れがひどい下まわりは、最後に扱う
上から下へ、布をこまめにすすぐ
洗う順番は、屋根から始めて下へ向かうのが基本です。上の方の汚れは、洗っている途中で下へ流れていきます。先に下回りを洗うと、汚れた泡が上へ戻ることはありませんが、洗う布が汚れた状態のまま上の面に移ってしまいます。
洗う布やミットは、汚れを含むと、次に触れる場所で砂を引きずります。そこで、一面を洗うたびに、バケツの水で布をすすぐ習慣をつけてください。洗う用のバケツと、すすぐ用のバケツを分けておくと、汚れた水がボディに戻る心配が減ります。
乾いた布で強くこすらない
拭き上げの場面では、乾いた布を使うと、残った砂や水滴が摩擦を大きくします。布を強く押し当てて、ゴシゴシこすると、洗ったばかりのボディに細かな傷が付きやすくなります。拭くときは、布を滑らせるように軽く押さえ、水滴を寄せるようにして取ってください。
また、水滴を残したまま乾かすと、水道水のミネラルが白い跡として残ります。その跡を落とそうと強くこすると、傷の原因になります。水滴を後に残さないことが、結果的に傷を減らすことにつながります。
NICO Carでは、手洗いのあとにブロワーの風で隙間の水を飛ばし、マイクロファイバーのタオルで拭き上げています。先に水を減らしておくと、布で強くこする場面が減ります。手洗い洗車の流れはサービスの内容と工程で紹介しています。
マイクロファイバーの扱い方
マイクロファイバーは、水を吸いやすく、汚れを繊維の奥に抱え込みやすい素材です。そのぶん、一度砂を抱え込むと、次に使ったときに傷の原因になります。使うときは、次の点を守ってください。
- 床に置いたタオルは、ボディ用に使わない
- 汚れが目立ったら、すぐに洗い直す
- 柔軟剤は使わず、中性の洗剤でやさしく洗う
- 乾燥機は繊維を傷めることがあるので、自然に乾かす
- 洗ったタオルは、ほこりの少ない場所で保管する
場面ごとに、避けたいことを確認する
洗車の流れを振り返るときは、場面ごとに「避けたいこと」と「代わりにすること」を並べると、判断しやすくなります。
| 場面 | 避けたいこと | 代わりにすること |
|---|---|---|
| 洗う前 | 乾いた砂の上に布を当てる | 上から水で流す |
| 洗う途中 | 布を押しつけてこする | 泡で汚れを浮かせる |
| すすぎ | 汚れた布をそのまま使う | バケツで布をこまめにすすぐ |
| 拭き上げ | 乾いた布で強くこする | 水滴を寄せてから軽く押さえる |
表の内容は、どれも特別な道具を必要としません。水の流し方、泡の使い方、布の扱い方を変えるだけで、洗車のあとに見える傷の数は変わってきます。
傷を減らす洗い方は、日々の習慣から
洗車傷をまったくつかないようにすることは難しいものです。それでも、砂を先に流す、泡をたっぷり使う、布をこまめにすすぐ、乾いた布で強くこすらない、という4つの流れを守るだけで、ボディに残る細かな傷は確実に減っていきます。
車の状態が気になる場合や、自分で洗う時間が取りにくい場合は、手順を確認したうえで、プロに任せる方法もあります。洗車の依頼を考えるときは、よくある質問で水道の扱いや作業の進め方も確認してみてください。




